新規事業のアイデアを考える場面において、とりあえずの方向性を思い描けたものの、具体的なアイデアへの落とし込みができない。そんな時はまず「競合調査」から始めてみましょう。
- 今どんなサービスが既にあるのか。そのサービスはどんな機能をどんな意図を持って提供しているのか
- 顧客に提供しようとしている価値(顧客の行動の変化)は何か
- 顧客はどんな課題を解決するためにそのサービスを使っていて、そこにどんな課題が残っているのか
- 今考えているアイデアは世の中に存在するか。存在しないのなら理由は何故か
新規事業は兎にも角にも顧客と顧客課題にフォーカスすることが重要です。しかし、アイデアを考える場面において顧客の解像度がとても高い状態で創出できることは稀で、大抵の場合は業界トレンドやマーケットトレンド、SDGsなどの社会トレンドに偏ることが多いです。なのでまず最初のアクションとして顧客の解像度を高めることから始めましょう。
一方、昨今「顧客インタビュー」の重要性を説く人たちが増え、何度も顧客インタビューを繰り返すことが定石ののようになっていますが、この段階で顧客インタビューにいくことはあまりオススメできません。
顧客インタビューとは「仮説検証」の場であるからで、仮説を持ち合わせない顧客インタビューは表層的な意見をその人から聞くだけになり、ターゲット層に共通するインサイトへは辿り着けないからです。
それゆえ、まず一番最初の初期仮説を構築するために、競合サービスを調査するのです。競合サービスを通じて、顧客像を自分の頭の中でイメージするのです。それが最初の初期仮説となります。そこである程度のイメージが固まってから顧客インタビューをすれば、自分のイメージした顧客像と課題が、本当に顧客に存在するか確認ができます。
「顧客と課題」にフォーカスして始めることは重要です。まだその解像度が引き上がらないのであれば、解像度を一定程度高める一歩の踏み出し方として、デスクリサーチで事が足りる「競合調査」という手法はオススメです。