デザイン思考は、イノベーションの万能薬ではない
顧客と向き合ったからといって、イノベーションに繋がるとは限らない。顧客の行動にこそ、未来へのヒントが隠されている。顧客のインサイトに辿り着き、そこから先の未来を妄想することが必要。
顧客と向き合ったからといって、イノベーションに繋がるとは限らない。顧客の行動にこそ、未来へのヒントが隠されている。顧客のインサイトに辿り着き、そこから先の未来を妄想することが必要。
多くのイノベーションの失敗はアイデアそのものに固執してしまうことで起こる。革新的なイノベーションの中で、最初のアイデアが最後まで形を変えずに至ったケースは存在しない。仮説検証とは自らの持つ仮説が誤りだったことを証明すること。
イノベーションは過去の延長線上にはない。誰か1人のクレイジーと呼ばれるような妄想から始まる。イノベーションとは変化の予兆に「気付き」、それを利用することに他ならない。
顧客は未来を知らないので、インタビューを通じてわかることは「現在」のことだけ。未来に対する仮説がなければ、過去の延長線上の未来にしか辿りつかない。「閃き」という妄想が最初にあってインサイトを得ることができる。
一人でリラックスしているときほどアイデアは閃く。閃くためには幅広い領域における大量のインプットは欠かせない。それらを思いがけない関係性で結ぶConnecting the Dotsは無意識に任せた方がよく働く。
新製品はマスがターゲットで、提供価値そのものはコモディティ化している。既存の製品では解決しきれない課題を解決することによって、圧倒的な提供価値を作り出すことが新規事業の本質。その提供価値は、ターゲットを絞り込めば絞り込むほど強くなっていく。
誰も見たことのない未来を目指すための「良いアイデア」は判断できない。仮説検証によってロジカルに判断するエヴィデンスは揃いきらない。アートな発想でインサイトを推定し、ネクストアクションを「仮置き」することが重要。
「やる気のある無能」は、目的を考えることができない。検証の結果出てきた結果を表層しか捉えることができず、手段の選択を誤る。結果が悪かったら全て他人のせい。「やる気のある無能」を新規事業にたずさわらせるべき理由は、いかなる点においても存在しない。
どんなにうまくいっている事業も、いつか衰退は訪れる。新規事業に取り組むというのは、既存事業がなくなるその時に向けて準備をすること。だからこそ、新規事業のタイミングなど意識せず、常に積極的に取り組み続けなければならない。
組織や事業のフェーズによって、発揮すべきリーダーシップは全くといっていいほど異なる。その違いの理解無くしてリーダー足りえることはない。理想的には適した人材を適したタイミングでリーダーに登用させること。