【新規事業一問一答】経営層が理解してくれなくても、うまく回すには?
経営層の無理解は「前提」──嘆くのではなく、超えるしかない。組織を動かすのは「対話」と「事実」であり、魔法の言葉ではない。自責で動き続ける者だけが、やがて組織の風向きを変えていく。
経営層の無理解は「前提」──嘆くのではなく、超えるしかない。組織を動かすのは「対話」と「事実」であり、魔法の言葉ではない。自責で動き続ける者だけが、やがて組織の風向きを変えていく。
リアリティとは「筋が通っている」ことであり、「現実的に見える」ことではない。数値は“仮説”を支える手段であり、“説得”ではなく“納得”の道具である。最も信頼される事業計画は、行動と構造がセットで語られている。
応募時点の完成度よりも「未来の拡張性=グランドデザイン」が鍵。「誰に、どんな変化を起こすか」が明確な構想はスケールする。アイデアの良さではなく「問いの純度」が大玉の目利き軸になる。
確信とは“証明”ではなく、“伝染”させるものである。相手の思考構造に「問い」を仕掛け、ズレを可視化する。孤独な確信は、行動と情熱の積層でしか信じてもらえない。
「大事だ」と言わせることと、「本気に動かす」ことは別物である。組織を本気にさせるのは、資料でも正論でもなく“火のついた行動”。小さな成功を見せ、共犯者を増やすことで、会社は本気になる。
新規事業は「選ぶ」のではなく、「絞り込まれていく」もの。判断基準は“正しさ”ではなく、“確信と覚悟”の強さである。最初の選定基準は、「この未来を、自分が見たいか?」でいい。
経営者の“正論”が、現場の発見や熱量を押し潰してしまうことがある。必要なのは、視座を揃え、未来像と数字の両面から納得させる構造。対話と小さな成功の積み上げが、経営者を“共犯者”へと変える鍵。
イノベーティブなアイデアは常に非現実的であり、既存事業部門では判断できない。優れたアイデアを手にするには多くの馬鹿げたアイデアが必要になる。試してみなければアイデアの価値は判断できない。
エヴィデンスやロジックに対して重箱の隅を突くような指摘をすることではなく、ストーリーに共感できるか。「この顧客をどうしても助けたい」と願う起案者の思いに賭けるだけの価値があるか。起案者がその投資を受けるに値する資質があり、成長可能性を感じられるか。
誰も見たことのない未来に辿り着こうとするのですから、ロジックが完璧に整うことなどない。この未来は絶対に到達すべきものであると確信を持って発表しなければならない。情熱によって感情を動かすことさえできれば、多少のロジックに粗があっても相手に行動を促すことはできる。