新規事業推進に必要なのは「説得」ではなく、「納得」を得るための「対話」である
新規事業の成功のためには、社内のコミュニケーションは不可欠
新規事業を成功させるためには、それぞれの部門やマネージャーとのコミュニケーションが不可欠だ。しかし、それは 説得力のあるプレゼンテーションを行うことではない 。そもそもコミュニケーションの本質は、相手の考えや立場を理解し、共有することだ。
社内のステークホルダーとコミュニケーションを深化させるためには、まず相手のニーズや関心事を理解する必要がある。経営層は利益の最大化を、営業部門は売上の向上を、技術部門は最新技術の採用を重視するかもしれない。 新規事業がこれらの目標にどのように貢献できるかを示し、相手に「納得」してもらうことが大切 だ。
互いの価値観を「納得」しあう「対話」を重ねることが真のコミュニケーション
「説得」とは相手に自分の価値観を押し付けること を意味し、 「納得」は相手の価値観を理解すること を指す。一方的な説得ではなく、双方の納得を基盤とした「対話」から、価値観の共有が生まれる。 他者の価値観を受け入れられなくても、なぜその価値観があるのかを理解することが大事 だ。
相手の価値観を理解することで、真のコミュニケーションが生まれる。 対話を通じて、相手の意見を受け入れ、相手の意見を尊重し、異なる意見を尊重し合う。それを相互に行うから共に解決策を見つけることができる のだ。
既存事業としっかり「対話」することが、新規事業の成功の鍵
社内新規事業で大事なのは「説得」ではなく「対話」であり、相手に「納得」してもらうことだ。 既存事業に従事する部門の人から協力を取り付けるのに、新規事業の価値観を押し付ける「説得」をしても納得してもらえるわけがない。
既存事業には成功体験がある。 新規事業の「あるべき」は、既存事業のその成功体験を否定する ものと受け止められることが多い。自身のやるべき理由が、相手を否定するものであれば、いかに正当性があったとしても受け入れられるのはそう簡単ではない。
下手に出る必要はもちろんないが、いかに会社の未来にとって新規事業が重要で、既存事業にも良い影響があることを「納得」してもらうことが必要がある。 そして同時に、既存事業のリソースを削っても短期の損失を持っても未来にそれを投資することが大切だということに「納得」してもらわなければならない。
新規事業の成功は、短期的な成果だけでなく、長期的な成果をもたらすことが求められる。そのためには、 新規事業の継続性を確保する ことが不可欠だ。
新規事業の継続性を確保するためには、社内の支持を獲得することは必要不可欠 なのだ。新規事業が社内での評価を高めるためには、社内コミュニケーションを強化し、社内の様々な部門や役職の人間との「対話」を深化させる必要がある。相手の価値観を理解し、「納得」してもらうことで、社内の支持を得られる。
相手の立場や視点を尊重し、相手の意見を聞き、一緒に解決策を見つける。新規事業と既存事業との対話が、新規事業の成功を促進する鍵である。
経営層とも「対話」を重ねなければならない
経営層も同じだ。いかに新規事業が大切であっても、既存事業で成功体験を積み重ねてきた経営層に対して、新規事業の価値観を押し付ける「説得」をしたところで、反発されて新規事業部門にとって良い影響には至らない。 経営層のパラダイムシフトはそう簡単ではない 。
しかし、新規事業が成功するためには、経営層から新規事業への投資やサポートを確約してもらわなければならない。 そのために少しでも新規事業にマインドシェアを割いてもらう必要がある。
そこで新規事業が会社全体のビジョンや目標にどのように貢献できるかを示しながら「対話」をすることが必要になる。 新規事業の成功が既存事業にどのようなプラスの影響をもたらすか、具体的な数字や事例を交えて説明することで、経営層の理解を深めることができる。
具体性を持って議論をすれば、経営層が何を考え、何を評価基準にし、また現在何に困っているかを引き出すことができるだろう。 経営層の認識や課題と、新規事業の狙いを重ね合わせることで、意味のある意義のある新規事業戦略が立案できる 。
新規事業の成功の確実性を増すために「対話」する
新規事業が会社全体の利益になるということを示し、経営層、社内の様々な部門やマネージャーとの「対話」を深化させる。 自分の価値観を押し付けるのではなく、相手の価値観を尊重することで、真のコミュニケーションが生まれる 。新規事業の成功は、社内のコミュニケーションにかかっている。社内の支持を得られれば、新規事業の継続性も確保され、成功の確実性が増す。
THE SEEDS 81
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