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生成AIを活用して、どうアイデアを生み出すべきか?

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生成AIを活用して、どうアイデアを生み出すべきか?

Q. ChatGPTなど生成AIが急速に進化するなかで、新規事業のアイデアをどのように生み出せばよいのでしょうか?ツールの力に頼るのではなく、構想力を深める方法論を知りたいです。

  • ︎ 生成AIは“思考を深める相棒”として使い、自分の問いを磨く補助線にすべき
  • ︎ ニーズではなく「未来からの逆算」で発想し、構想力を高めていこう
  • ︎ 判断軸は「閃きと衝動」。そしてN=1の現実とつながれば、そのアイデアは走り出す

アイデア発想のためのトレンド収集に生成AIを使う

イノベーションにおいて、アイデアは「未来への変化の”予兆”の発見」から始まる。

**そしてその予兆を見つけるために、生成AIは極めて優秀なレーダーとなる。**具体的には、以下の3つの観点から未来への変化の”予兆”を収集する補助に、生成AIをまず使おう。

第一に、「エクストリームユーザーの行動変化」である。 一般消費者よりも数歩先を行くニッチなユーザーの声や現在している行動、それに至るまでの紆余曲折の過程は、社会全体が後に辿る未来の予兆となっている可能性がある。ChatGPTに「○○業界における最先端のユーザーの行動変化」などと問いを投げれば、示唆的なトレンドが返ってくるだろう。

第二に、スタートアップの動きである。 生成AIは世界中のスタートアップの最新事例や資金調達ニュースを整理してくれる。例えば「ヘルスケア領域でVCに注目されている海外スタートアップを5社教えて」と聞けば、今まさに投資家が共に未来を創ろうとするスタートアップの情報を収集できるし、「なぜそのスタートアップが注目されているか教えて」とすれば、未来を見据えているポイントを掴める。

第三に、社会インフラの変化や法規制の動きだ。 生成AIは、「○○業界における最近の規制緩和と社会インフラの変化」という視点でも情報を整理してくれる。こうした背景知識が、アイデアの土台をより豊かにしてくれる。

「未来妄想」の補助線に生成AIを活用せよ

**未来への変化の”予兆”を掴んだら、次はそれを「妄想」で拡張するフェーズへと移る。**ここに生成AIを使えば、自分の想像力の限界を突破しやすくなる。活用のポイントは、「問いの質」を変えることだ。

**例えば、「○○という顧客行動が当たり前になったとき、社会はどう変わるか?」**と聞けば、その先の構造変化を仮説として描いてくれる。そしてその社会の変化が起きたときに、「何がディスラプト(破壊)されるか?」を問い直すと、既存産業やインフラに潜む弱点が見えてくる。

さらに、「その未来の実現を拒んでいる障壁は?」 「社会の既成概念は?」と質問することで、アイデア創出の壁となる“前提条件”を炙り出すことができる。

最後に、「その未来社会において求められる“提供価値”とは何か?」 と問えば、未来からの逆算によるプロダクト設計に至る道筋としてのコンセプトが立ってくる。

フラッシュアイデアを生成し、感覚で選び取れ

**妄想が深まったら、そこから“フラッシュアイデア”を大量に出す。**生成AIを活用して、以下の3タイプの問いを活用すると、視点が立体的になる。

【組み合わせ型】は、既知の価値観や技術を組み合わせる発想。「そのコンセプトを、既知には相反するものの組み合わせで実現するとしたら?」「○○な価値観と、△△という仕組みを掛け合わせたら?」と問えば、交差点にアイデアが生まれる。

【探索型】は、既存の思考枠組みを飛び越えるアナロジー型。 既存の成功したサービスモデルを転用することで、その社会の実現を推し進めることができるかを考える。「○○な未来を、Uberのモデルで実現するとしたら?」と問うことで、アイデアが創出される。

【変換型】は、前提条件を疑い、反転させる視点。 「○○は“所有するもの”ではなく“アクセスするもの”だとしたら?」と逆説的に問う。

もちろん具体的に質問するのではなく、前提の考え方としてこの3つを提供した上で、自由に発想してもらうことで、アイデアを量産することもできる。

こうして量産したフラッシュアイデア群に対し、最終的な選定の判断軸は、「閃き」と「衝動」である。 読んだ瞬間に「ビビビッ」ときたか? 自分自身が「これをやらずにいられない」と心震えたか?──この2点こそが、真にやるべき事業を見極めるレーダーとなる。

閃いたアイデアを「N=1」で検証する

**「閃きと衝動」で選び取ったアイデアは、すぐに現実に接続しなければならない。**その起点が「N=1」の顧客である。そのアイデアに熱狂的にニーズを感じてくれる顧客がいるかどうか。

**ただし、このタイミングで「このサービス欲しいですか?」**と聞いてはいけない。重要なのは、「そのような行動をすでに始めているか?」という“顧客行動起点”で仮説検証することだ。

例えば、「すでに自ら工夫して既存の代替手段をとっている」「既存の選択肢に不満を持ち続けている」「同様の問題について情報を探している」──こうした予兆を持つ個人を見つけることがカギだ。

生成AIは、そのペルソナ像の仮説構築にも役立つし、仮のストーリーを対話でつくることもできる。 そのうえで現実のユーザーに会いに行き「あの仮説の人は実在するか?」を確かめよう。現実とつながった瞬間、そのアイデアは走り出す。

生成AIは「思考の伴走者」──主役はあなたの情熱と直感だ

**生成AIは便利なツールだ。**しかし、それ以上に自分自身の「考え抜く習慣」「問いを立てる構想力」「心から湧き上がる衝動」こそが、新規事業の核となる。

生成AIはどこまでいっても答えをくれるわけではない。 そこから「気付き」を得るための補助線は引いてくれる。出力されたアウトプットに対して、自らの違和感に問いを立て、未来を自ら妄想しよう。生成AIは、それに24時間365日文句も言わずに付き合ってくれる稀有な相棒だ。

あなたの心が震える「そのアイデア」は、きっともう生まれているかもしれない。 そして、社会のどこかに「それを待っているN=1」が、きっといる。最初の一歩が、生成AIに一言投げかけることから始めても良い。

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