- How(どうやるか)やWhat(何をやるか)に逃げるな。Why(なぜ)が全てだ
- オリジン(原点)がない事業は、どんなに儲かっても虚しい「搾取装置」だ
- 優れたリーダーは『なぜ』から始める
How思考の沼
「どうすれば売れるか?」
「どんな機能をつけるか?」
会議室ではいつも「How(手段)」や「What(モノ)」の話ばかりだ。
その方が楽なのは事実だ。 目に見えるし、答えが出やすい。
しかし、それは思考の沼となる。 手段をこねくり回しても、本質的な価値は生まれない。
ユーザーが買っているのは、ドリル(What)ではない。 穴を開けたいという目的(Why)、さらには「快適な部屋を作りたい」という潜在的ニーズ(Insight)だ。
Howの議論を止めよう。 そして、勇気を持って問うのだ。「そもそも、なぜボクらはこれをやる必要があるのか?」と。
Whyから始めよ
サイモン・シネックの「ゴールデンサークル」理論は有名だ。
人の心を動かすリーダーは、必ず「Why(信念・目的)」から語り始める。
Appleは「コンピュータを作っています(What)」とは言わない。
「我々は世界を変えると信じている(Why)。 そのために美しく使いやすい製品を作る(How)。それがこのMacだ(What)」と語る。
だからボクらはAppleに熱狂する。 機能を買っているのではなく、彼らの思想に共感して投票(購入)しているからだ。
自分の考えている事業には「魂」があるか?
スペック表の数字ではなく、世界に対する「プロテスト(主張)」があるか?
原体験というマグマ
**ロジックで作られたWhyは脆い。**コンサルタントが綺麗に整えたパーパスなんて、誰も覚えていない。
強いWhyは、必ず個人の「原体験」に根ざしている。
「幼い頃にこんな悔しい思いをした」 「大切な人を救えなかった」
その個人的な痛みや怒りこそが、尽きることのないマグマ(情熱の源泉)になる。
Airbnbの創業者が「見知らぬ人を泊める」という非常識なアイデアを信じ抜けたのは、自分たちが家賃に切迫したという強烈な原体験があったからだ。
一方で、原体験がなければ創業してはいけないという話ではない。 きっかけは思いつきでも良い。
事業を創出するプロセスの中で「原体験」をしよう。
かっこいい言葉を探すのはやめよう。 自分の過去を掘り返そう。泥臭い原体験の中にしか、本物のWhyは落ちていない。
迷ったら原点に帰る
イノベーションの旅は長く、苦しい。
途中で道に迷い、数字のプレッシャーに押し潰されそうになることもある。
そんな時、立ち返るべき場所が「オリジン(原点)」だ。
「自分はなぜ、この旅を始めたのか?」
その初心を思い出すことで、ボクらは再びコンパスの針を合わせることができる。
原点なき情熱は、ただの暴走だ。 どこへ向かっているかわからない船は、どんな風が吹いても逆風になる。
アンカー(錨)を下ろそう。 自分の魂の深い場所に。
物語を語る者になれ
**Whyを持つ者だけが、物語(ナラティブ)を語ることができる。**そして、人は物語にお金を払う。
機能や価格で勝負するのは消耗戦だ。
物語で勝負しよう。
「この事業を通じて、どんな世界を作りたいのか」
そのビジョンを熱く語るのだ。 すると、それに共鳴した仲間や顧客が集まってくる。
スペックを語るな。 夢を語れ。
Whyという旗を高く掲げよう。 その旗印の下にこそ、革命軍は集結するのだから。
THE SEEDS 81
イノベーションの種を撒き散らかす手紙。
ピンキーが毎週お届けする、新規事業のヒントと思考実験。
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